2026.07.11

香川県・高松市で相続税に強い税理士が解説|小規模宅地等の特例をわかりやすく説明

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相続税の申告では、「小規模宅地等の特例(しょうきぼたくちとうのとくれい)」という制度を利用できるかどうかで、相続税の金額が数百万円から数千万円変わることがあります。

香川県内、とくに高松市や丸亀市、坂出市、さぬき市などでは、ご自宅の土地や先祖代々の土地を所有されているご家庭が多く、この制度が適用できるかどうかが相続税対策の大きなポイントになります。

しかし、この制度は「自宅なら必ず使える」というものではありません。

細かな条件が多く、思い込みで申告すると税務署から否認(制度が使えないと判断されること)されるケースもあります。

この記事では、小規模宅地等の特例について、初めて相続を経験する方にも分かりやすく解説します。

小規模宅地等の特例とは?

小規模宅地等の特例とは、亡くなった方(被相続人=亡くなった人)が所有していた土地について、一定の条件を満たすと土地の評価額を最大80%減額できる制度です。

相続税は土地や建物などの財産の価値を基に計算されます。

つまり土地の評価額が大きく下がれば、その分だけ相続税も大幅に少なくなります。

例えば評価額が5,000万円の土地であれば、80%減額されると評価額は1,000万円になります。

この差は相続税額にも非常に大きく影響します。

そのため、小規模宅地等の特例は相続税の制度の中でも特に重要な制度といわれています。

なぜこの制度が作られたのでしょうか

相続税を納めるために、自宅を売却しなければならなくなると、その家族は住む場所を失ってしまいます。

また、事業を営んでいる方であれば、店舗や工場の土地を売却すると仕事を続けることもできません。

こうした事態を避けるため、「生活や事業の基盤となる土地については税負担を軽くしよう」という考えから、この制度が作られました。

つまり、この制度は単なる節税制度ではなく、家族の生活を守るための制度なのです。

どのような土地が対象になるの?

主な対象となる土地は次の3つです。

① 自宅の土地

最も利用されるケースです。

亡くなった方が住んでいた自宅の土地が対象になります。

一定の条件を満たせば330㎡まで評価額が80%減額されます。

一般的な住宅であれば、多くが330㎡以内に収まります。

② 事業用の土地

個人で商売をしていた方の店舗や工場などの土地です。

こちらも条件を満たせば400㎡まで80%減額されます。

③ 貸していた土地

アパートや貸家などの土地も対象になることがあります。

ただし、自宅よりも減額割合は小さく、200㎡まで50%の減額となります。

自宅なら誰でも使えるわけではありません

ここが最も誤解されやすいポイントです。

例えば、

・亡くなった後すぐに家を売却した

・相続した人が条件を満たしていない

・申告期限まで保有していない

このような場合は特例を受けられないことがあります。

特に、「誰が土地を相続するか」によって適用できるかどうかが変わるため、遺産分割(相続人同士で財産をどのように分けるか決めること)を行う前に十分な検討が必要です。

家なき子特例とは?

「家なき子特例」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。

これは、自宅を持っていない子どもが親の自宅を相続した場合に利用できる制度です。

ただし、

「持ち家がない」

だけでは利用できません。

細かな条件があり、近年は制度改正によって適用要件が厳しくなっています。

インターネットでは古い情報も多いため、注意が必要です。

【適用要件】

・被相続人に配偶者がいないこと

・被相続人と同居していた相続人がいないこと

・相続する相続人が、相続開始3年以内にその相続人、相続人の配偶者、相続人の三親等内の親族等の持ち家がないこと

・相続開始時に、相続した相続人が居住していた家屋について、いずれの時においても所有したことがないこと

・相続した宅地等を相続税の申告期限まで所有していること

土地の名義だけでは判断できません

香川県では、

「土地は父名義だけれど、家族みんなで住んでいる」

というケースが珍しくありません。

また、

・二世帯住宅

・親子で共有している土地

・敷地の一部だけ貸している

・店舗兼住宅

などは、特例の適用が非常に複雑になります。

土地の利用状況によって評価方法が変わるため、単純に「自宅だから使える」とは判断できません。

元国税調査官の視点から

元国税調査官の視点から見ると、この制度は税務調査でも特に確認されることが多い項目です。

納税者の視点で見ると小規模宅地の特例適用により大幅に相続税を減額できる制度ですが、税務署側から見ると特例の適用を否認すれば多額の税金を納めていただく必要があるからです。

小規模宅地の特例には複雑な特例適用要件が存在するものもあります。

相続開始時点でその要件を満たしていなければその特例は一切適用できません。

例えば、

・実際に誰が住んでいたのか

・住民票だけでなく生活実態はどうだったのか

・土地の利用状況はどうだったのか

・相続後も要件を満たしているか

などは慎重に確認されます。

制度の趣旨を理解し、証拠となる資料をきちんと整理して申告することが重要です。

税務調査では、子供の学校の関係で住民票と実際の住所が違う状態を利用し、特例を適用しているケースや、貸し付けの事実がないにもかかわらず親族に貸付しているよう見せかけて特例を適用しようとするケースなどで指摘されることもあります。

高松市周辺でよくある相談事例

ケース① 高松市の自宅を長男が相続する場合

高松市内にある実家を長男が引き継ぎ、そのまま住み続けるケースです。

条件を満たせば、小規模宅地等の特例を利用できる可能性があります。

ケース② 丸亀市の実家を売却予定の場合

相続後すぐに売却を予定している場合は、特例が利用できないケースがあります。

売却時期によって結果が変わることもあるため、事前の確認が重要です。

ケース③ 坂出市で親と別居していた子どもが相続する場合

「家なき子特例」が使えると思っていても、実際には条件を満たさないケースがあります。

事前の確認だけで数百万円の差が生じることも珍しくありません。

小規模宅地等の特例は相続税対策の中心になる制度です

相続税対策というと、生前贈与や生命保険を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし実際には、小規模宅地等の特例を正しく適用できるかどうかが、相続税額に最も大きな影響を与えるケースが少なくありません。

だからこそ、

「申告書を作る段階で考える」

のではなく、

「実際に相続が発生する前」

から検討することが重要になります。

土地の評価や分割方法によっては、相続税が大きく変わる可能性があります。

まとめ

小規模宅地等の特例は、土地の評価額を最大80%減額できる非常に大きな制度です。

一方で、適用条件は複雑で、「自宅だから使える」「長男が相続するから問題ない」といった思い込みで判断すると、大きな不利益につながることもあります。

特に香川県内では、自宅の敷地が広かったり、親族間で土地を共有していたりするケースも多く、一つひとつの事情に応じた判断が欠かせません。

相続税は一度申告すると簡単にやり直せるものではありません。だからこそ、制度を正しく理解し、ご家族に合った方法を選ぶことが大切です。

高松市周辺で相続税にお悩みの方へ

当事務所では、高松市を中心に、丸亀市、坂出市、さぬき市など香川県内の相続税申告を数多くサポートしています。

元国税調査官として培った経験を生かし、税務調査を見据えた適正な申告と、小規模宅地等の特例をはじめとする各種特例の適用可否を丁寧に確認いたします。

「自分の土地でも特例が使えるのだろうか」「相続税がどのくらいかかるのか知りたい」といった段階でも構いません。

高松市周辺で相続に不安がある方は、ぜひ当事務所の初回無料相談☚リンクをご活用ください。早めにご相談いただくことで、選択肢が広がり、ご家族にとってより良い相続につながります。

参考コラム

相続税の計算方法を完全解説|初心者でもわかる基本の流れ☚リンク

執筆者紹介

代表

税理士 遠藤 直樹

遠藤税理士事務所 代表

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