税務署から相続税のお尋ねが届いたら?無視は危険!元国税調査官が香川・高松で解説

香川県高松市で相続税申告や生前の節税対策を専門に取り扱っている、税理士の遠藤直樹です。私は国税局・税務署に28年間勤務した経験を持つ、元国税調査官の税理士です。
ご家族が亡くなられてから数ヶ月後、税務署から「相続税についてのお尋ね」という書類が郵送で届くことがあります。
「税務署から封筒が届いた」
「これは税務調査の通知なのだろうか」
「何か申告漏れを疑われているのではないか」
このように、大きな不安を感じられるかもしれません。
この記事では、「相続税についてのお尋ね」がどのような書類なのか、元国税調査官の視点からその背景と、受け取った際の正しい対処法について、分かりやすく解説します。
目次
税務署から「相続税についてのお尋ね」が届いたら
まず、ご安心いただきたい点からご説明します。
まずは落ち着いてください。「税務調査」の通知とは異なります
税務署から届く「お尋ね」は、法律に基づいて行われる強制力のある「税務調査」とは異なります。これはあくまで、申告の要否や財産内容について確認するための「行政指導」の一環です。
したがって、この書類が届いたからといって、直ちに「申告漏れが疑われている」とか「ペナルティが課される」ということではありません。
なぜ「お尋ね」は送られてくるのか?
では、なぜ税務署はこのような書類を送付してくるのでしょうか。
税務署は、市区町村役場からの死亡届の情報を基に、亡くなられた方の情報を把握します。その上で、過去の申告状況や、法務局が管理する不動産の登記情報、保険会社からの支払調書など、さまざまな情報を照合します。
その結果、「亡くなられた方は、香川県内に不動産や一定の資産をお持ちだったようだが、相続税の申告が必要かどうか確認したい」と判断した場合に、相続人様宛に「お尋ね」を送付しています。
つまり、「申告が必要かもしれないので、一度ご自身で財産内容を確認してみてください」という趣旨の案内状のようなものです。
香川県・高松市でも相続税申告の対象となる方は増えています
平成27年の税制改正により、相続税の基礎控除額(非課税枠)が大幅に引き下げられました。
(基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)
これにより、香川県・高松市においても、従来は「うちは資産家ではないから関係ない」と思われていた一般のご家庭でも、相続税の申告が必要となるケースが増加しています。国税庁の報道発表資料によれば、令和4年分における香川県の相続税の課税割合(亡くなられた方のうち相続税の申告が必要だった方の割合)は9.4%にのぼります。
こうした背景から、税務署も申告の要否を確認するため、「お尋ね」の送付件数を増やしている傾向にあると考えられます。
「お尋ね」の主な内容と確認されていること
「お尋ね」の様式は地域によって多少異なりますが、主に以下のような内容を記入する形式になっています。
1. 亡くなられた方の財産・債務の概要
- 不動産(土地・建物)
- 現金・預貯金
- 有価証券(株式・投資信託など)
- 生命保険金、死亡退職金
- その他の財産(自動車、貴金属など)
- 債務・葬式費用
これらの財産について、大まかな金額を記入するよう求められます。
2. 相続人様の情報
亡くなられた方との続柄、住所、氏名など、法定相続人を確定するための情報を記入します。
3. 生前贈与の状況など
相続開始前3年以内(※)の贈与の有無などを確認する欄が設けられている場合もあります。(※税制改正により、この期間は段階的に7年に延長されます)
元国税調査官が教える「お尋ね」への正しい対処法

「お尋ね」は税務調査ではないとご説明しましたが、だからといって軽視して良いわけではありません。対処法には重要なポイントがあります。
絶対にやってはいけないこと:回答を無視・放置する
最もやってはいけない対応は、「お尋ね」を無視・放置することです。
回答期限が記載されている場合、それを過ぎても返送がないと、税務署から電話や書面で督促が来ます。
それでもなお無視を続けると、税務署は「何か回答できない理由(財産隠しなど)があるのではないか」という疑念を抱くことになり、結果として実地調査(税務調査)の対象として選定される場合があります。
申告が不要と考える場合でも、回答書の提出は必要です
ご自身で計算した結果、「財産総額が基礎控除額を下回るので、申告は不要だ」と判断されるケースもあるかと思います。
その場合であっても、回答書は必ず提出してください。
「財産は〇〇万円であり、基礎控除額以下であるため申告は不要です」と回答書に記載して返送することで、税務署は「この相続については確認が取れた」と判断し、その後の連絡が来なくなることがほとんどです。
回答書を作成・提出する際の注意点
ご自身で回答書を作成・提出する際は、以下の点に注意が必要です。
- 財産の記載漏れをしない
預貯金は亡くなった日時点の残高を正確に。特に家族名義(名義預金)になっていても、実質的に亡くなった方の財産とみなされるもの(例:生前に夫が妻名義の口座に入金・管理していた預金)は、財産に含める必要があります。 - 不動産の評価額を適当に書かない
最も間違いやすいのが不動産の評価額です。「固定資産税評価額」をそのまま書いてしまう方がいますが、相続税の評価額(路線価方式や倍率方式)とは異なります。 - あいまいな回答をしない
「不明」「わからない」といった回答が多いと、かえって税務署の関心を引いてしまう可能性があります。
ご自身で作成した回答書の内容に不備があったり、実際の財産額と大きく異なっていたりすると、それが原因で「より詳しい確認が必要」と判断され、税務調査に移行するリスクがあります。
なぜ「お尋ね」の段階で税理士への相談が重要なのか
「お尋ね」が届いた段階は、いわば「相続税申告の入口」です。この時点で専門家である税理士に相談することには、大きなメリットがあります。
財産評価の誤り(特に不動産)を防ぐため
相続税申告の要否は、財産を「相続税法上の評価額」で正確に計算して初めて判断できます。特に香川県・高松市内の土地評価は専門知識が必要です。
ご自身では「基礎控除以下」と思っていても、税理士が評価し直すと「基礎控除を超えていた」というケースは少なくありません。
回答内容はその後の税務署の判断材料となります
税務署に一度提出した回答書は、その後の判断の基礎資料となります。
もし、ご自身で不正確な回答書を提出してしまい、後日、税務調査でその誤りが発覚した場合、「意図的に財産を少なく記載したのではないか」と見られてしまうリスクも否定できません。
元国税調査官の視点で「申告の要否」を正確に判断
元国税調査官の税理士である私は、税務署がどのような情報を持ち、どのような点に着目して「お尋ね」を送付しているかを熟知しています。
「お尋ね」が届いたということは、税務署が「申告が必要かもしれない」と判断する何らかの情報を把握している可能性が高いのです。
ご相談いただければ、税務署の視点を踏まえ、お客様の財産状況を客観的に精査し、「本当に申告が不要なのか」「申告が必要な場合はどのような点に注意すべきか」を正確に判断いたします。
「お尋ね」が届いてご不安な方は、まず無料相談をご利用ください
「お尋ね」が届いたものの、どう対応してよいか分からない、財産の評価方法が分からないという方は、決してご自身だけで悩まないでください。
お持ちいただくもの(「お尋ね」の書類一式)
ご相談の際は、税務署から届いた「お尋ね」の書類一式をそのままお持ちください。
あわせて、亡くなった方の財産内容が分かるもの(例:固定資産税の課税明細書、預貯金通帳のコピー、生命保険の証券など)があれば、より具体的なアドバイスが可能です。
当事務所がサポートできること
当事務所では、初回のご相談(平日来所)は無料で承っております。
元国税調査官の経験を活かし、以下のサポートをご提供します。
- 「お尋ね」の回答書の作成代行、および税務署への提出
- 財産内容を精査し、相続税申告の要否を正確に判断
- 申告が必要な場合の、適正な相続税申告書の作成
- 万が一、その後に税務調査の連絡があった場合の対応
「相続税についてのお尋ね」まとめ
- 「お尋ね」は税務調査ではなく、申告の要否を確認する「案内状」です
届いたからといって、すぐにペナルティが発生するわけではありません。 - 絶対に「無視・放置」はしないでください
申告が不要な場合でも、回答書は必ず提出する必要があります。無視をすると、税務調査に移行する可能性が高まります。 - 最大の注意点は「財産評価(特に不動産)」の正確性です
ご自身での不正確な回答は、かえってリスクを高める可能性があります。 - 元国税調査官として、税務署の視点を踏まえた正確な対応をサポートします
「お尋ね」が届いた時点でのご相談が、最も安心できる解決策です。
「お尋ね」が届くことは、決して珍しいことではありません。ご自身の財産状況を見直し、相続税について正しく考える良い機会でもあります。
香川県・高松市で税務署から「相続税についてのお尋ね」が届き、どう対応すべきかご不安な方は、一人で抱え込まず、ぜひ一度、遠藤直樹税理士事務所の無料相談をご利用ください。
執筆者紹介

税理士 遠藤 直樹
遠藤税理士事務所 代表
香川県高松市にて相続税・生前対策専門の税理士事務所を運営。元国税調査官として28年間培った経験を活かし、香川県内で相続税申告や生前の節税対策でお悩みの方を親身にサポートしています。





